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2020年6月3日

企業・機関などの安全な再開のガイドライン (RIVMホームページより)

企業や機関の安全な再開にむけて

(日本語訳JCC5月29日作成、出典:RIVMホームページ(蘭語))

政府の措置により閉鎖された施設の一部は順次再開されることになりました。これらには、レストランやカフェ(テラスを含む)、映画館、図書館、博物館、モニュメント施設、文化施設、および/または劇場やコンサートホールなどが含まれます。当然、これらの施設ではスタッフ、訪問者(顧客、ゲスト)の安全を確保しなければなりません。雇用者、マネジメントはどのようにして「1.5メートル」を保ち安全を確保する事が出来るでしょうか。そこでRIVM(国立衛生環境研究所)はこのガイドラインを作成しました。各団体はこれを使用し、独自のコロナプロトコルを作成することが可能です。このガイドは、政府のコロナ感染防止措置によって閉鎖していない企業・団体・機関でも使用可能です。業界団体と傘下の組織は現在、RIVMガイドラインを基にプロトコルで独自に作成しています。詳細はこれらの団体から、入手してください。

企業や機関では、既存の独自ガイドライン、様々な基準、労働条件、労働法、職場における労働者の健康、安全及び福利に関する法律などが適用される場合があります(例として衛生対策や清掃体制)。これらは、RIVMガイドライン以上の基準を備えている場合もあります。その場合、もちろん、既存のガイドライン、品質基準、または法律が優先されます。

 

職業セクター内の追加対策について

RIVMでは企業・起業家とその従業員向けに追加措置を備えたガイドラインを作成しました。明確なCOVID-19感染防止措置に加え、各セクターによる既存のガイドライン、規定、そして各法律の適用の方が更に厳しい場合もあるかもしれません。もちろん、その場合は既存の規定、ガイドライン等は引き続き適用されます。

 

衛生対策、距離を保つこと、健康チェックが基本

企業・起業家とその従業員すべての方が安全に働くことができるためには、専門家によるアドバイス(ガイドライン)に従うことが重要です。

  • 政府の衛生ガイドラインを遵守してください。石鹸と水で定期的に手を洗う。手で顔に触れない、握手はしない。咳やくしゃみをするときは肘の内側で口をふさぐこと。

    蘭政府による衛生ガイドライン
  • 今後、自身と訪問者の両方の健康チェックを遂行する必要があります。健康チェックとは(商業)サービス等を利用する以前に、あなた自身、そして訪問者(顧客)が新型コロナウィルスの症状がないかどうかを常にチェックすることを意味しています。
  • 例としてチケット販売時または予約段階で、スタッフは訪問者の健康チェックを行います(以下の質問を参照)。これらの質問項目のいずれかが「YES」の場合はアポイントや予約の受付はせずすでにアポイント・予約済の場合はキャンセルするようにしてください。
  • 企業責任者、管理職(マネージャ)、従業員の場合は鼻風邪、咳、発熱、息切れなどの症状がある場合はその症状がなくなるまで在宅療養し、その間は出勤できません。就業中に症状がみられた場合すぐに帰宅するようにしてください。
  • 管理職(マネージャ)、従業員としてあなたが「コロナ感染リスクグループ」に属している場合は、勤務継続によって生じるであろう自身の健康リスクを十分考慮し注意深く検討する必要があります。企業医と相談の上、どのような活動を実行、再開できるか十分検討する必要があり、その結果次第では職務を再開しない/あるいは他の仕事をする機会を与える必要があることが考えられます。

 

健康チェック依頼

(JCC注:雇用主が従業員に職場で質問するものではありませんのでご注意ください。従業員各自がこの基準に一つでも当てはまる場合は出勤ができない、という基準ですので、出勤前の各自の健康管理情報としてお役立てください)

以下の項目のいずれかでYESの場合、従業員は仕事に来るべきではありません。またお客様、クライアント、などすべての訪問者も予約または予約訪問が不可能になる可能性があります。すべての質問に対し一つでも当てはまる場合、出勤・訪問は延期しなければなりません。

質問1)過去24時間または現時点で、風邪、咳、息切れ、および/または発熱(摂氏38度以上)のうちの1つ以上の(軽度の)症状がありますか?

質問2)現在、発熱や息切れのある家族や同居者がいますか?

質問3)過去7日間に新型コロナウイルス感染と診断されましたか(検査機関のテスト結果も含む)?

質問4)新型コロナウィルスに感染している家族や同居者がいますか?

質問5)過去14日間に、新型コロナウィルスに感染している家族や同居者と濃厚接触がありましたか?

質問6)新型コロナウィルスと診断された人と接触したため、あなたは自宅待機中ですか?

追加項目:嗅覚や味覚の突然の喪失など

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感染防止目的の個人用保護具は不要

企業・起業家とその従業員として(自己)健康チェックを施行し、訪問者もそれを順守している場合、個人用保護具着用の必要はありません。(例として、マスク、エプロン、使い捨て手袋の着用)理由は、軽度の(風邪に似た)症状があった場合は外出せず自宅にいることが政府の感染防止措置の基本とされていることによるものです。また、1.5メートル他人との間隔をあける、握手をしない、石鹸と水で頻繁に手を洗うことが政府の感染防止基本措置であることを念頭に置くことが最も重要です。

従業員が職場の構造的に(例えば総規模の調理場)1.5メートル間隔を開けることができない場合があります。その場合、別途RIVM発行のガイドライン「接触業(コンタクト職業)で安全に働く」をお使いください。

 

距離の確保と健康チェック

訪問者のフローを制御するための提案:

  • 従業員/訪問者は、サービス/訪問の開始前に(自己)健康チェックを行う必要があります。
  • また、チケット販売/予約前と訪問の開始時に、訪問者は健康チェックを通知されなければなりません。
  • また、政府発表の訪問者の上限数がある場合はこれを遵守する必要があります。
  • テーブルを設置するとき、または一つのスペースにおいて人が集合している場合は1.5メートルの間隔を厳密に保つ必要があります。これは訪問者、従業員に対してすべての人に適用されます(これは住居を共にする家族などには適用されません)。
  • 従業員は訪問者に対して1.5メートルの間隔を守るよう注意を促してください。
  • ドア/自動ドアを開け放すなどし、スムーズな人の流れを確保してください。
  • レジ/カウンターでの従業員と訪問者の接触はできるだけ限定するようにしてください。

コロナ感染リスクグループに属する従業員および訪問者の場合:

  • リスクグループの一つでも当てはまる従業員、あるいはあなたが「コロナ感染リスクグループ」に属している場合は、勤務継続によって生じるであろう、自身の健康リスクを十分考慮し注意深く検討する必要があります。企業医と相談の上、どのような活動を実行、再開できるか十分検討する必要があり、その結果次第では職務を再開しない/あるいは他の仕事をする機会を与える必要があることが考えられます。
  • リスクグループに所属する訪問者は自身で、そのような施設を訪問できるかどうか、また訪問したいかどうかを自分で判断、決定します。
  • 業界は、リスクグループの従業員、訪問者のできる限りの安全確保のため企業医や労働衛生士と相談の上準備をします。

妊娠中の従業員に関して:

  • 妊娠中の従業員には、企業医と相談の上適切なアドバイスをします。この場合RIVMのガイドラインを基本方針に取り入れることができます。 業界団体または傘下組織は、この文書に基づいて妊娠中の従業員に関する独自のポリシーを作成できます。

 

仕事/訪問中の社会的距離

従業員と訪問者が互いに距離を保つことができるようにするための提案:

  • 一つのスペース(部屋)内人数を制限します。ここでは人々の自己責任が大変重要です。
  • 訪問者を例えば営業時間を広げて(当然、該当する営業時間内に収まるようにします)分散化することも一つのアイディアです。
  • 固定された歩行ルートを作成し、これを明確に示すようにします。
  • 訪問者を屋外(1.5メートルの距離)で待機させ、予約された時間にのみ立ち入りを許可します。
  • 映画館、劇場、またはロビーエリアの座席間に十分な距離をとることを確認してください。
  • トイレ内の人数を制限します。また、順番待ちの場合など1.5メートル間隔で並ばせるようにします
  • エレベータ使用は注意して監視してください。過密状態での使用を避けるためなるべく上層階への移動にエレベータを使用し、下層階への移動は階段を使用するようにしてください。
  • 訪問者には従業員専用スペース、調理場、更衣室、オフィスへのアクセスを許可しないでください
  • 1.5メートル距離を保つことが現実的でない場合、たとえばカウンター/案内所/レジまたは受付などは、物理的な(プラスチック)の防護装置を取り付けます。
  • 職場と公共スペースを安全に設計するとき、労働衛生士は、現地調査後に、スクリーンの適用など、適切な技術的および組織的対策について企業や起業家に助言することができます。

従業員と訪問者の衛生

RIVM は 公共エリアでの一般的な衛生ガイドラインを設けています。以下のポイントは最小要件です。会社/機関/セクター/セクター適用の法律、衛生または清掃に関する追加の対策、独自のガイドライン/品質要件、職場における労働者の健康、安全及び福利に関する法律、などを考慮してください。

  • 出社時、あるいは施設への到着時に従業員が手を洗うように促してください。そして訪問者に手を洗える環境を提供してください。石鹸と水で手を洗うことが理想的ですが他に選択肢がない場合は、消毒用ハンドジェルを提供してください。
  • トイレにはペーパータオルと手洗いに十分な量の石鹸を常に用意してください。
  • ドアハンドル、ATM、タッチスクリーン(訪問者が触る場所)などの手での接触がある部分は1日に数回清掃、消毒するようにしてください。
  • 椅子、手すり、テーブル、トイレの掃除を強化する。少なくとも1日に数回は清掃してください。
  • 毎日の稼働後、通常の清掃手順に従って、施設全体を徹底的に清掃してください。
  • 定期的に窓/ドアを開くことによって換気を十分にするよう心掛けてください。

会社/機関内で一般的なコロナプロトコルの確認を繰り返し行ってください。

  • 握手をしない
  • 咳やくしゃみをする場合は肘の内側で口を覆う
  • ティッシュペーパーを使用して、鼻をかんだ後、すぐ捨てること

 

従業員のための追加注意事項

  • 従業員には、距離を保ち、衛生対策に従うことができる自分の食事エリア/休憩室/トイレ/更衣室を用意します。
  • 従業員が訪問者など他人にリスクをもたらす症状(風邪、鼻水、くしゃみ、喉の痛み、軽い咳、息切れ、増加、発熱、および/または匂いや味覚の突然の喪失など)がある場合、仕事に来ることはできません。詳しくは健康チェックの項をご覧ください。
  • 感染疑いの軽い症状がある従業員は、企業医、ハウスドクター、市町村保健サービスを介してテストを受けることができます(JCC注:6月1日からはGGD特別電話(0800-1202, 8:00 – 20.00受付)での予約により直接個人が予約を取ることが可能)
  • 従業員と訪問者が1.5メートルの距離を保つようにするなど従業員を訓練および監督し、衛生対策を遵守させるようにしてください。
  • 従業員への衛生対策は、ボランティアやインターンにも適用されます。
  • 若者(18歳未満)は、職場における労働者の健康、安全及び福利に関する法律によりさらに厳しい基準で保護されています。
  • 流動的なチーム編成ではなく、できるだけ恒久的なチームで作業してください。人員の変更が少ない場合、新型コロナウイルスの感染拡大の可能性が低くなるためです。

 

サプライヤーのための追加の注意点:

  • 健康チェックは、サービス/稼働日の開始前のサプライヤーにも適用されます。
  • 到着時間と受け渡し場所を事前に両者でしっかり確認をしてください。商品の配送方法も事前に打ち合わせをします。
  • サプライヤーのために明確な歩行ルートを設定し、これを明確に伝えます。
  • サプライヤーと商品を受け取る従業員の間には1.5メートルの距離を保ち、手洗いを十分に施行できるようにしてください。

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注意事項:本翻訳は会員の皆様の情報収集の一助となるためにJCCがRIVMの情報ページを翻訳したものです。
できる限りの正確性を心掛けておりますが、蘭語と日本語訳に齟齬がある場合は原文が優先します。
この記事の翻訳は5月29日現在のRIVMページの翻訳であることをご了承ください。

なお、本掲載は新型コロナウイルス拡大に伴う事業運営へのご支援の一環として掲載するものであり、
記載内容の採否などについては各社様のご判断とし、万が一ご利用された方が不利益を被る事態が生じても
JCCでは責任を負わないことをご了承ください。

2020年6月3日