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2023-07-07

JCCオンライン講演会「命のビザ、遥かなる旅路 ~杉原千畝を陰で支えた人たちとユダヤ人たちのその後 ~」

お申込みは終了しました

会員各位

文化広報部会

 

貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

さて、この度JCCでは以下のオンライン講演会 「命のビザ、遥かなる旅路 ~杉原千畝を陰で支えた人たちとユダヤ人たちのその後 ~」を開催することになりましたので、ご案内します。

・     日時:7月7日(金)18:00 – 19:00

・     開催方法:Zoomによるオンライン講演会 (お申込みの皆さんにリンクを後日お送りします)

・     申し込み方法:JCC会員専用ホームページで承ります

・     申し込み締め切り:7月3日(月)

・     講演者:北出 明氏(略歴は以下参照ください)

・     使用言語:日本語

・     講演要旨:一冊のアルバムからドラマは始まった。そのアルバムには7人の人物の顔写真が収められていた。持ち主は、1940年後半から41年前半にかけて、ヨーロッパから逃げ出してきたユダヤ難民をシベリアのウラジオストクから日本の港町敦賀まで海上輸送した日本の旅行会社の職員だった。名前を大迫辰雄と言った。

それから約70年後の2010年にこのアルバムの存在が少しずつ世間に知られるようになった。

北出氏はかつて大迫氏の部下として3年間職場を共にした縁から、ある時そのアルバムを大迫氏から見せてもらう機会があった。

7人の人々は大迫氏が船上でお世話したユダヤ難民たちであることを知った北出氏にとって、それはまさに衝撃的な感動であった。

アルバムとの出会いから、北出氏は写真の人々の足跡を辿ってみたいとの欲望に駆られ、2010年にアメリカを訪れ、彼らの消息を尋ね回った。

果たして、その結果はどうであったのだろうか?

ところで、第二次世界大戦下、ナチスに追われたユダヤ難民に日本への通過ビザを発給し、数千人もの命を救ったと言われる日本の外交官、杉原千畝の話はあまりにも有名である。しかし、彼以外にもユダヤ人たちに救いの手を差し伸べた内外の外交官がいたことはあまり語られていない。

特に、その中の一人、杉原千畝と同時期にカウナスでオランダ領事として、杉原同様、ユダヤ難民にビザを発給したヤン・ツバルテンダイクの業績は特筆に値する。彼のことはこれまで日本では余り知られおらず、本国オランダでも最近になってようやく知られるようになり、政府も遅ればせながら彼の偉業を正式に顕彰しようとしている。

北出氏は、日本において杉原千畝一人に光が当てられている傾向に警鐘を鳴らしており、これまで行ってきた講演や近著の中でそのことに触れてきた。

また、今回の当地訪問の機会に彼の次男、ロバート・ツバルテンダイク氏と3回目の面談を果たした。以上の詳細については、講演の中で語られることになろう。

 

・     講演者略歴

1944年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。66年慶應義塾大学文学部仏文学科卒、国際観光振興会(現・国際観光振興機構=JNTO)に就職。
ジュネーブ、ダラス、ソウルの各在外事務所に勤務。2004年JNTO退職。
著書に『風雪の歌人』(講談社出版サービスセンター)、『争いのなき国と国なれ』(英治出版)、『韓国の観光カリスマ』(交通新聞社)、『釜山港物語』(社会評論社)、『命のビザ、遥かなる旅路』(交通新聞社)、『Visas of Life and the Epic Journey』(朝文社)、『続 命のビザ、遥かなる旅路』(パレード出版)、『EMERGIBGHEROES = WWII-Era Diplomats, Jewish Refugees, and Escape to Japan』(Academic Studies Press)がある。
2017年「平成29年度外務大臣表彰」受賞。