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2023年12月2日

8-3.賃貸契約

3.賃貸契約

最近、住居の賃貸契約に関する詐欺が多発しており、在オランダ日本国大使館でも注意喚起しております。詳しくはこちらをご覧ください。

契約書はオランダの法律に基づきオランダ語で書かれています。書式は予め決められているので、書式、内容の変更はできません。但し、貸し主と借り主の双方の合意によって合法的な事柄を書き加えることはできます。

外国人にも内容を把握してもらうという意味から、英訳を付けてくれる不動産業者もあります。付けてくれない場合には、頼んで下さい。契約内容をよく読んだ上でサインします。

賃貸契約には、突然転勤になった場合に(大抵は2ヶ月で)引っ越すことができるよう、いわゆる“diplomatic clause”を設定するようにします。

不明な点は、契約書を弁護士に見せて内容を吟味してもらうなどした方が良いでしょう。また、不動産業者から聞いた事項が漏れなく入っているかどうかもチェックして下さい。

例えば、家賃に含まれるコスト、支払い方法、契約期間、途中解約の条件等々です。

 2通の契約書に双方が署名した後、1通ずつ家主(あるいは不動産業者)と借り手が保存します。

 

インベントリー(inventaris)

 借りることが決定した時点で、インベントリーリストを作ってもらいます。これは、入居する住まいに何がついているかをリストアップしたもので、このリストに従い、双方が一点ずつ確認し合います。最近は、鍵の受け渡し時に撮影した写真で、リスト作成と記入の代用とするケースもあり。

  • 数量の確認。リストと合致するか。
  • 上記で異なる場合、正確な数量を記入。
  • リスト上にあるが実際には無いものは「ない」(not found)と書き込む。
  • リスト上の物件で、汚れ、破損、破れ、消耗などが見られた場合、家主にその旨を伝え、リストに明記。

 

 上記の確認は、気を付けて行って下さい。住まいの明け渡しの際にインベントリーリストに記載のものがすべて揃っていなければなりませんし、入居中に壊れた、あるいは紛失してしまった場合には、家主からのクレームの対象になります。

家具あるいは、備え付けの器具など必要がない場合は、家主にその旨を伝えてリストから削除し、運び出してもらいます。勝手に自分で捨てたりすることはできません。一方、壁の汚れや傷、カーペットのしみなどは、インベントリー時にきちんとその状態を明記してもらうことが必要です。これを怠ると明け渡しの際にトラブルになりかねません。

契約前には不明点を双方に明確にし、入居後に不具合/欠陥が見つかった場合(入居してみないと判らない不具合/欠陥がある)は速やかに申し出る。申し入れは、面倒でも、必ず口頭、文書で併せて行って、証拠を残すこと。

 

 

               

2023年12月2日